▶第5話シナリオ

ライラは、ルカを黒魔術荘の1階に連れて行く。


ルカは、ライラの誘いを一度は断った。

リーファから離れれば、雷に打たれてしまう。

しかし、ライラはルカを無理矢理1階へ連れて行こうとする。


ライラに捕まり、リーファから一歩一歩離れていく。

ルカは覚悟を決める。

だが、リーファから3メートル以上離れても雷に打たれない。


「力を与えた者が、意識を失えば力を与えられた者は束の間の自由を得る。常識です」


そして、ルカはリビングへやって来た。

ルン・マオ・ハク・モルディアナが食卓を囲んでいる


「黒魔術荘へ、ようこそ」


困惑するルカの元へ、ルンが歩み寄ってくる。

ルカは、人語を話すルンに驚く。


ルンは、ルカに自分を含めた5名は転生者だと告げる。

状況が飲み込めないルカに、ルン達は自己紹介を行っていく。

ルンとマオ以外、あまり乗り気ではない。

しかし、ルンに促され仕方なくルカに挨拶をする。


ルン(男)

元・保安官

本名:ドゥーラ・イービル

享年39歳

死因:仲間の裏切り


マオ(女)

元・村娘

本名:キリコ

享年12歳

死因:人柱で生き埋め


ハク(男)

元・武士

本名:コノエ・ナツノジョウ

享年18歳

死因:討ち死に


モルディアナ(女)

元・騎士

本名:ヴァル・スカーレット

享年28歳

死因:火あぶり


ライラ(女)

元・奴隷

本名:ロイ・ファンファン

享年26歳

死因:人体実験


そして、ルカの番が回ってきた。

ルンとマオは、興味津々にルカの顔を覗いてくる。

ルカは、渋々自己紹介をしていく。

祖父や父が政治家で、幼い頃から勉強一筋に生きてきた。

その為、恋愛も部活もバイトもしてこなかったことを話す。


ルカが話し終え、開口一番にマオが呟いた。

「なんか、お兄さんの人生つまらないっすね」


無邪気な子供の一言がルカの胸に突き刺さった。

ライラが、くすりと笑う。

そんなことを言ったマオはルンに噛みつかれてしまう。

ルンは、ルカに謝るようにマオを促す。


自分でもつまらない人生だった。と自覚していたルカ。

しかし、他人にはっきりと言われルカは落ち込む。


ルカの姿に見かねたルンがルカの肩に前足を添えて言う。

「なら、こっちの世界でつくればいいじゃねぇか」


2人の姿は、はたから見るとメルヘン。

その光景に4人は和む。


時刻は午前4時。

宴はお開き。

5人は次々と部屋へと帰って行く。

しかし、ルカは考え込んでいた。

「仕方のない人ですね」

そう言いながら、ライラはルカを抱きしめてリビングを後にする。

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