たじたじしながらテレビ画面を見つめる涼花の腕を再びつかみ、そうして父は今度は別のビデオを再生した。

「岡部涼花は、2010年、交通事故に遭って、片足を失ったんだ。だけど見てごらん。２年後にはパラリンピックの選手だよ。この不屈な根性を観なさい。最高の女だろう！」

そうして唖然とする美鈴にさらなるビデオを見せた。

「岡部涼花は、その後政治家に成って、沢山の功績をあげてきた。私はそんな素晴らしい女性に子供がいないことが耐えられないんだよ」

そう言って美鈴の腕をつかみ手繰り寄せると美鈴を抱きしめる。

「岡部涼花の子供を作ろう。私とお前なら出来る。セックスしよう！」

絶叫して美鈴は父を殴る。そうして父がひるんだすきに、再び家を飛び出ることにする。今度は知的行動にのっとって荷物をまとめ出した。

「美鈴、美鈴、どうしてお父さんとセックスできないんだい？　そのためにお前を育てたんだよ！」

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