第26話

ともあれ、僕の執念勝ちか、一回目よりは、だいぶ愛撫がこなれてきたような気がする。




それ以上に、初回の心臓バクバクが一気に消し去り、頭ん中がやけにクリーンになっているのを感じる。そうして、コンドームの装着、挿入。二度目はあっさりと結合した。




(ほらみろ、僕だってやればできるんだ)




二度目のゆとりか、ゆっくりと腰をグラインドさせる。


そうして僕らは何回やったろう? ついに僕の腰に軽いしびれ、痛みが走りはじめ。やがて、腰を動かすのが億劫となった僕は、最後の射精をして、さじを投げ出す。




もうあきらめた。




僕の下の彼女が気持ちよかろうが、よくなかろうが、イこうが、イくまいが。僕の初めてのセックスがうまかろうが、下手くそだろうが。AVで仕入れた技巧が通用してようが、ちっとも通用してなかろうが、徐々にテクニックアップしてようが、相変わらず成長知らずだろうが。




もうどうだっていい。なんだっていい。そう一気に開き直ると、僕はベッドにつっぷしただただもう大きくあくびをする。




(ねむ……つかれた、腰いて、腕いて……)




そうして、そのまま意識が遠のき、僕は深い深い眠りへといざなわれていった。

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