第26話
ともあれ、僕の執念勝ちか、一回目よりは、だいぶ愛撫がこなれてきたような気がする。
それ以上に、初回の心臓バクバクが一気に消し去り、頭ん中がやけにクリーンになっているのを感じる。そうして、コンドームの装着、挿入。二度目はあっさりと結合した。
(ほらみろ、僕だってやればできるんだ)
二度目のゆとりか、ゆっくりと腰をグラインドさせる。
そうして僕らは何回やったろう? ついに僕の腰に軽いしびれ、痛みが走りはじめ。やがて、腰を動かすのが億劫となった僕は、最後の射精をして、さじを投げ出す。
もうあきらめた。
僕の下の彼女が気持ちよかろうが、よくなかろうが、イこうが、イくまいが。僕の初めてのセックスがうまかろうが、下手くそだろうが。AVで仕入れた技巧が通用してようが、ちっとも通用してなかろうが、徐々にテクニックアップしてようが、相変わらず成長知らずだろうが。
もうどうだっていい。なんだっていい。そう一気に開き直ると、僕はベッドにつっぷしただただもう大きくあくびをする。
(ねむ……つかれた、腰いて、腕いて……)
そうして、そのまま意識が遠のき、僕は深い深い眠りへといざなわれていった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます