第25話

次こそは! 僕は回復を待たず、うつぶせのまま脇にたたずむ彼女の乳房を片手でもむ。そうして彼女の片胸をもみしだきながら、心内で大きく誓う。




(ちくしょう! イカせてやる)




僕はいきり立ち、彼女の上にかぶさる。四つんばいになりながら僕の下に横たわる彼女の汗ばんだ肢体を見下ろし、すぐさま思い直す。




(いや、それはまだ無理か。まだまだセックスビギナーだ。イカせるのは無理でも、けど、次はもっともたす)




小さく決意し、再び彼女の体をまさぐり始める僕。




AVを思い出して。AV嬢たちがどのシーンで喜んでいたか、よくあえいでいたかをよくよく思い出し、映像のとおりに再現する。まず耳、首、胸、おへそ回り、舌と唇を使い、オーソドックスに行っとくか。太もももなでると気持ちよいかしら? 付け根近くだと気持ちよくね? 




かくして僕は彼女の大腿に触れるか、触れないかのギリギリのセンで手のひらと指先を大きく這わせ、彼女の表情を確認してみる。




そうして、いよいよ太ももの奥の茂み。AVはそういや、指を穴に突っ込んだ後、結構激しく動かしてたよなぁ。腕からこう前後に激しく、結構音が立つんだよなぁ。頭の中でもろもろをリプレイしつつ、彼女を見上げる。




僕は彼女の茂みをしばし指先で弄んだ後で、人差し指と中指を穴の奥に突っ込みAVの男優を真似て、大きく前後させてみる。




途端にこれまで使ったことのない筋肉が極端な張りを帯び始める。前後に大きく、激しく動かすほどに、異様に熱を帯びてくる僕の右腕。




(くっ……きつい。すっげー腕に来る。音なんてゼンゼン立たないし!)




予想以上の腕への負担に早くも挫折する僕。彼女の穴から二本の指を抜き出す。付け根から生暖かくぬめりを帯びる指先。軽く湯気が立ち上る。僕は汚れた指先の行き場に困り指を舐めあげる。なんだろ、この味、うまいんだか、まずいんだか。




が、それでもまだ指先の対処に困り、僕は唾液のついた指の腹をシーツの隅になすりつける。

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