五章:嘘うそ? うっそん? うっふん!
第21話
「シャワー浴びた方がいいかな?」
いつしか僕らは最寄のラブホテルへとしけ込んでいた。
淡いピンクのベッドの上、彼女の唇をむさぼりつつ僕は言う。初めての……正確には公園でが初めてだが、ほとんど初めてのキス、わけもわからず、だけどテレビやドラマ、AVなど見よう見まねで僕は彼女の唇を吸う。
思っていた程、初めてのキスは気持ちよくはなかったが、僕は彼女の唇をこじあけ半ば強引に舌をねじ込む。生暖かい感触とぬめりを帯びる柔かい質感、さほど気持ちよくはない。
だが少女を押し倒し、舌を絡ませているそのシュチュエーションで僕の息が荒くなる。唇をはずし、僕はTシャツを脱ぎ捨てると、Gパンのジッパーをおろす。
「ゴムをつけて」
彼女の声。
すべてが初めてのことで半ば思考が混乱がちの僕とは正反対に、意外と冷静な彼女。
「じゃないとヤダ」
僕はしぶい顔をして、おろしたジッパーをあげ、シャツを床から拾い上げ再びかぶると、ベッドの脇の机に転がしていた財布を拾う。そして部屋の扉近くで彼女を振り返る。
「廊下の右にあった」
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