第23話
「朝妃の望む未来と、妃愛の幸せ。翔馬の幸せ。天秤にかけて……朝妃は、妃愛の幸せを選んだんです。」
妃愛の幸せを選んだ―――。
余命宣告を受けていた朝妃は
俺に娘の存在を告げることだってできた。
いくら、不仲だったとはいえ
玖賀の跡を継ぐ息子。会話が全くなかったわけではなかった。
悠妃のことを話す事が何度かあった。
「おじさんに聞いたみたいですね。何で、俺たち兄弟には女の子がいない?って。なんか理由があるのか?って。」
朝妃が亡くなる半年前―――
喘息発作を起こして入院した悠妃の病院に面会に珍しくきた、朝妃。
その時に、聞かれた。
" 何で女兄妹がいない? "
病院に来てまで、話す内容か?って思ったが、真剣な顔をしていた朝妃。
だから、俺は言った。
" 女の子は必要ない。 "
真剣な朝妃に俺は、言ったんだ―――。
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