妃響の思い
第29話
妃響:『雅妃もう寝る?』
雅妃:『え?妃響兄寝たんじゃなかったの?』
妃響:『んー…眠気覚めちゃって。雅妃
ちょっと付き合ってくんない?』
雅妃:『付き合うってどこに?』
妃響:『んー……とりあえず出掛ける
準備してきてよ。竜妃は今親父と話してるんでしょ?雅妃それで拗ねてるみたいだし。
気分転換に出掛けよう。』
雅妃:『ん、わかった。』
出掛ける準備………?
えっ…何処に行くんだ?
えっ?俺………妃響兄と2人きりで何処か
出かけたこととかないんだけど。
いや、つい数時間前まで…妃響兄と
まともに話すことも無かったのに…。
えっ?俺個人指名?どういうことなんだろ…
妃響:『行くよ。雅妃の車鍵貸して。』
雅妃:『えっ、俺の?』
妃響:『俺の車パンクしたから乗れない。』
雅妃:『あっ、言ってたね。了解。』
えっ?流されるまま、車の鍵を渡して
外に出てきたけど妃響兄と2人で出掛ける?
えっ、これ現実?何かの夢じゃない?
妃響:『あのさ、百面相してないで行こう。
煌妃とか悠妃に気付かれたら後々面倒だから。多分、2人で出掛けてるの気付かれてるっぽいけど。』
あー………そうだね。面倒なことになるな。
妃響兄の帰りをずっと待ってきて
お兄ちゃん大好きな煌妃と悠妃は
確実に怒るだろうなあ……。
バレないようにしないとな…。
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