第25話

side 雅妃




朝妃兄が妃響兄に託したメッセージを見た。



朝妃兄は、あの頃は色んなことに葛藤して

苦しんで、絶望しかなかったんだな……



キッカケは母親だったかもしれない。



でも、その前から反抗的で家に帰ってくる

ことも少なくなかったのは事実。


夏休みとか1ヶ月近く帰って来なかったしな…




生まれた時から長男で、跡継ぎが決まってた。




どれほど、苦しかったんだろうな………




妃響:『朝妃の部屋に一度呼んでみようと

思ってるんだ。ダメかな………?呼んだら。』



煌妃:『朝妃兄の部屋に?』



妃響:『お前達ももちろんなんだけど、妃愛も

朝妃の死を受け入れないといけないんだ。まあ

母さんのことも同じこと言えるんだけど、

過去で止まってたらダメなんだよ。わかる?』




『『『………………うん。』』』




妃響:『正直、賭けだよ。朝妃が生きてたこと感じてもらって無理やり前に進ませる。』



竜妃:『はあ。随分、無謀な賭けだね。』



妃響:『竜妃には言ったけど。朝妃が好きな物それはイコール妃愛の好きな物。意味わかる?』

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