第24話

「「ゆうひ」か「はるき」だ。」


俺は、妃響と目を合わせて話したい。


お前の…妃響の父親は俺だぞ?

なんて、言うことができればいいのに。

俺は、怖くて言うことができない。



「ゆうひでしょ?はるきは却下。

朝妃も、ゆうひがいいって言ってた。」


「ゆうひ……ゆうひ……か。」



「ゆうひ」か。赤ちゃんの名前は。



「この字!「悠妃」にして!」


「ん、わかった。」


「本当だね?悠妃だからね?

変えないでよ?この子の名前。

由来だって、ちゃんと考えたから!」


「わかってる。俺も、「悠妃」に

しようかと思っていた。」



" 悠妃 " にしようかと思っていた。



ほとんど、兄ふたりの強い希望で。

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