第24話

「莉音。莉音が嫌じゃなかったら、お兄ちゃんも一緒に住んでもいいかな?」



優音お兄ちゃんが一緒に……住む……。


嫌じゃない。嬉しいけど―――………

お仕事は?貴也さんはいいのかな?



「仕事は、車もってるし、大丈夫。」


「……貴也さんは?いいって?」



優音兄の、お父さん―――……。


優音兄のことを知ってから、何度かお家に

泊まりに行かせてもらった。

貴也さんと奥さんに、温かく接してもらった。



「親父が、莉音を一人にするなって。

一人で抱えて頑張ろうとする…そのフォローをしようとね。悠妃も来てくれるでしょ?

もれなく、妃響も。帰らない理由はないよ。」


「なに、優音。俺の事好きなのかよ。」



妃響さんが、ニヤニヤしながら

僕と優音兄のことを見てて、恥ずかしい。


そういう妃響さんこそ、優音兄のこと大好きなくせに素直じゃないところ、悠妃そっくり。



「うん、好きだよ?

さすがに、俺も…ずっと暮らしてこなかった家で、暮らしていくのは勇気いるって。

妃響いるし、詩音も可愛いしね。」


「けっ、朝妃と変わんねえな。

詩音、詩音、らぶのお兄ちゃんね。きっも。」


「お前こそ、妃愛らぶだろ。きも。」



え?え?え?……喧嘩しないで……。



僕、どうしていいか分からないから……

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る