第29話

痛い…。

もう、なんなのっ…。




久しぶりに本気で痛いと思うような怪我に悲しみと怒りがミックスしたような感情が自分の中に湧き上がった。




なんでわたしがこんな目に…。



そうは思っていても、雨が酷くなっているので、このまま座り込むわけにもいかず、半泣きになりながら痛みでまともな力が入らない足を動かした。




あと数百メートルも行けば家なのは分かっているけれど、血がダラダラと流れていて、さすがにこのまま帰るのはまずいと思い。




いつもは素通りしているその手前のコンビニに嫌々ながらも足をもたつかせながら動かした。

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