第27話

完全に気崩されていたけれど、確かにあの日制服を着ていたありえない程の不良。




「あの子、どうしてあんなにおかしい髪の色にするのかしらね」




人の髪色にまで文句を付け出す母親は、わたしだけじゃなく何に置いてもそんな文句が出てくるらしいから最早、感心する。




髪色などどうでも良く、あんな不良でも高校にはきちんと通うらしいという事実の方がわたしは気になった。




不良が学校って…それ、どういうこと?




どこまでも規則を破っていそうな存在なのに授業を受けたりするのかと思うと、不良とも言えない気がしたり…。




その事実が少しおかしく笑えたからと言って、息吹藍と関わる気などさらさらなかった。

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