第7話

「今から?」



「うん。カオルくんは?」



「俺も今から、一緒に行こうよ」



もうほぼその流れになっているので、うん、と軽く頷く。



薫くんはクラスは違うけど、学校は同じで塾でもこうして顔を合わせる唯一の男友達だったりする。




すっごく地味で大人しいってわけでもないし、かと言って、逆に派手で目立つようなタイプでは絶対ない。




どちらかに分けるとしたなら、どちらかと言うと大人しいという分類に入るような男の子。




だからなのか、わたしは男の子と基本的に親しくなるようなタイプではない性格だったりするけれど、薫くんとは気兼ねなく話せる。



「今日、来る前にお母さんと喧嘩してさ」



「喧嘩?なんで?」



「まあ、喧嘩ってほどでもないんだけど。なんか色々うるさくて」

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