第6話
結局、塾の前の時間にピアノの練習をしてからわたしは家を出た。
わたしがピアノの練習を大人しくたことで母親の機嫌はあの後すっかり良くなっていた。
もうほんと、うんざりする。
高校生にもなって、塾と学校と家の往復ってどうなの?
まあそれは今に始まったことではないけど。
毎日毎日、習い事ばかりをやらされている生活に少し疲れてしまう。
かと言って、これといってやりたいことがあるわけじゃないけど…。
少しはわたしだって何か……。
そんなことを考えていると、家から歩いて15分ほどの塾へとたどり着く。
見知った友達に軽く笑顔で挨拶をしながら、クラスへ向かっていると、後ろから声をかけられる。
「光、おつかれ」
その声に歩きながら少し振り返ると、わたしに爽やかな笑顔を向ける男が隣に並んで歩きだす。
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