第27話

「2人とも座れ。


今聞いて欲しい。


ユズ、お前も聞いてろ」


純さんはそう言った。



ガクは椅子に座る。


「ノン、座ろう」


ガクに言われて無言で座った。



「俺は随分コイツ…ユズに心配かけてきた。


頭を退くなら今しかないと思う。


ガク、お前が俺の後を継げ。


お前にしか任せられない」


純さんは天井を見つめながら、ゆっくり話す。



「俺にアンタの代わりが務まる訳ねぇだろ?


怪我が治れば、お前がもう一度戻れば良いじゃねぇか」



「お前の事は俺が認めてる。


それに…そろそろコイツと身を固めようと思う」


その言葉を聞いてユズさんは涙を流した。



「1年だ…。


これから1年で周りを認めさせろ。


俺に出来たんだ、お前にも出来る」



この話に私は置き去りにされている。

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