第26話

ガクと病室に入る。



純さんはまだ起き上がる事はできないようだ。



「純!誰にやられた?」


ガクの第一声はそれだった。



「お前には言わねぇ。


馬鹿は碌なこと考えねぇからな」


そう言って少し笑顔を見せた。



「死ぬとこだったんだぞ⁉︎


落とし前付けさせねぇと…」



「良いんだ!


後はサツに任せておけ。


俺が良いって言ってんだ、馬鹿は引っ込んでろ」


純さんのその言葉に心底安心した。



「ガク、それより俺の後釜の話をしたい」


心が凍り付く。


「純、目が覚めたばかりなんだから、そんな話はまだ良いんじゃない?」


ユズさんは言った。



「ガク、もう帰ろう?


純さんが疲れちゃうから」


私はガクの袖を引っ張った。

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