第25話
純さんはゆっくり目を開けた。
「純!!!」
ユズさんは純さんに抱きつく。
「私!ガクに知らせて来ます!」
電話をかけるために病室を出た。
するとユズさんが泣き叫ぶ声が聞こえた。
あんなに冷静に話していたけど、この泣き声が本心なんだと痛感した。
ガクのスマホを鳴らす。
「もしもし?」
ガクは電話にすぐ出た。
「ガク!純さんがっ!
純さんが目を覚ましたよ!」
何で私が病院にいる?とか、学校は?とかは何も聞かれなかった。
「すぐ行く!」
とその一言だけ。
15分くらいでガクは来た。
「純は?」
「今、先生が診てくれてる」
私は純さんとユズさんの邪魔をしたくなくて、病室には戻れないでいた。
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