第7話

深夜1時。


ガチャガチャ!


鍵を開ける音に驚いて体が跳ねた。



ガクなら決まってバイクの音が聞こえる。


でも、今日は聞こえなかった。



ガチャ!


扉を開けたのはガクだった。


「ガク!こんな時間までどうしたの⁉︎」



そう言って駆け寄った。


「遅くなってごめん」


私を強く抱き締める。



何かが違う。


ガクの体の匂いに違和感を感じた。



でもそれが何かって言われたらわからない。



「水…水飲みたい」


そう言ってゴクゴクと水道の水を飲んでいる。



「ガク、何かあったの?」


そう聞いても…


「いや、何もない」


と言ってすぐにシャワーを浴びに行った。



いつもなら褒めてくれるロールキャベツも、今日は無言で食べた。

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