第28話

「純さん、ありがとうございました。


これで両親に会えます。


本当に本当に助かりました」


車を降りて運転席の純さんに頭を深く下げた。


「おお、親大事にしろよ?」


「はい!」


ガク君は私と一緒に残ってくれて、純さんだけが2時間かけて帰る事になる。


色々思っちゃったけど悪い人ではない。


「純さん、気をつけてな!


また連絡するから」


2人で純さんを見送り病院の夜間救急の入口から中へ入る。


お父さん達に会えるように全部ガク君が受付をしてくれた。


病室には私1人で入る事にした


お父さんもお母さんも怪我はそれ程酷くはなくて、ただ後ろから衝突された時に頭を打っているから、明日以降に検査をするそうだ。


2人とも私が武縄まで来た事にビックリしていた。


ガク君の話は明日しよう。


30分程2人と話して私は病室を出た。


椅子に座っていたガク君はすぐに立ち上がり私の側に来てくれる。

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