第24話

そう言うとガク君は誰かに電話をかけた。


「もしもし、頼みがあるんだけど。


車、出してもらえないか?


週末なのに申し訳ないけど緊急事態で。


頼めるのアンタしかいないんだ」


車を持ってる人って…?


家族や親戚って感じじゃない。


友達への話し方ではないし、先輩とか?


「わかった、助かる。


今からそっち行くから」


電話を切った。


「車、出してもらえる事になった。


ノンすぐに出よう」


私の頭にポンと手を乗せる。


「遠いけど本当に良いの?」


知り合ったばかりで頼り過ぎな気がする。


「迷惑をかける位なら親戚に電話をした方が…」


「俺がしたいからしてる。


大丈夫だから、行こう」

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