第25話

02:「~~ちょおっと待てぇ!?

てめぇ今なんつった?!」



「…目が滑る…」


とある手紙を開いて、読み切ったあとで一言。

ルークは疲れたような顔をしていた。


――アニスの手紙。


アイツの手紙はしゃべり口調で、読んでてだるい。


「それを言うならぁ~」

「のわ?!

いつからそこにいたんだよ?…っていうか、それ俺の日記!」


背後から話しかけてきたのはアニス。巨大化したトクナガに乗りながら、日記をぺらぺらめくっていた。


だるそうに。


「ルークの日記はしゃべり口調でぇ、読みづらいよね~」


「知性を感じられません」



「……~~ちょおっと待てぇ!?

てめぇ今なんつった?!」



「わ…私じゃないよ~っ」


慌てて首を振るアニス。


わかってる!

今のは男の声。トクナガのあたりから。


「ジェイド!」


「おや、バレてしまいましたか。

意外ですね」


ジェイドは肩をすくめて姿を見せた。


「…っ。てめぇは一言多いんだよ!」

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