第2話

1、そのまま逃げる。


2、この場を少し離れて警察に電話するか直接呼びに行く。


ちなみにこの2つのどちらかを選んだ場合、多分私が離れてる間に男子学生は不良グループにボコられた上に『万札が入っている財布』も奪い取られる。


まぁ、お財布に関してはもしかしたら警察の人が取り返してくれるかもしれないけど……。


そして3つ目の選択肢は今ここで、私が「やめなさい」と割って入る事、だけど……。


これって普通に考えて一番選んじゃいけない答えよね。


別に私、武道を嗜んでる訳じゃないし。


私まで巻き添え食らってボコられちゃうかも。


というか今ボコられそうになってる男子学生とは違って、こ〜んなに可愛くてか弱い女の子が割って入ったらそれこそ何されるか分かんないわよ。


そんなムチャな事は出来ません。


だから──私はポケットの中からある必殺兵器を取り出した。


じゃ〜ん!


その名も、防犯ブザー!


私はビッと一気に防犯ブザーのピンを引く。


ビビビビビッ!と耳をつんざく様な音が辺りに響き渡った。


不良達が一斉にこっちを振り返った。


そのギョッとした顔と言ったら……。

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