第29話

「・・・あのね?・・・お菓子ある?」



「「「・・・はぁ?」」」



「お腹すいちゃって・・・//」



「・・・何だよ・・・それ?」



「彩?・・・」



「・・っっふ」



「紫音?」



「ふふふ・・・」



「//ヤダぁ~紫音ちゃん・・笑わないでよ~//」



「・・・ごめん・・なさい・・ぷっ・・」



「もう~!渉くん、紫音ちゃんとコンビニ行って来る。行くよ!紫音ちゃん!!」



彩ちゃんは紫音の手を取り笑いながらコンビニへ行った・・・



「・・・」



「・・・」



「なぁ?・・・智?・・彩ちゃんって・・・」



「イイ女だろ!」



「・・・あぁ。・・・いろんな概念を蹴散らしたなぁ?」



「彩にとって彼女の病気は関係ないんだろう・・・。ただの渉の彼女ってだけだ。紫音ちゃんも頭じゃなく心で感じ取ったんじゃないのか?」



「俺があれこれ考える事はなかったのか・・・」



「彩にはな。俺は少し身構えた。今まで紫音ちゃんの事、聞いた事なかったしな」



「あぁ・・・そりゃそうだ。会ったのが昨日だからな」



「はっ?」



「だから昨日、出逢ったの」



「・・・ちょっと待て・・・どういう事だ?」



俺は昨日の出来事、紫音から聞いた事を話した。もちろん、お風呂の事は内緒だ!



「・・・そうだったのか?」



「紫音は無意識だろうが俺に依存にも似た感情を持ってる。だが彩ちゃんと今、2人で買い物に行けた。紫音は俺と離れるのを極端に恐れていたのにだ。」



「彩は何も考えずに行動したんだろうが結果、紫音ちゃんが打ち解けるのに最高のボケをかました訳か・・・」

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