第29話

「誰が食べかけをハイネにやれっていった?」




寒っ!!



隣から噴き出す冷気に、チラッとそっちを見るとニッコリと笑う八雲さん。



でも、瞳は笑ってなくて。



温度のない冷たい視線が桂に向けられてる。




あわわ?!

怒ってらっしゃる?!



なんで!?



冷気が、冷気が半端ない。




「八雲さ…「八…八雲くん?おち…おちゅっ…おちちこうかっっ!!」



「お前が落ち着け!!」




おちちこうかって!!



あたしの言葉を遮った桂に、ツッコむ。




「口、開けろ桂」



「………」




無言真顔で、首を横にふる桂。



八雲さん絶対零度の微笑み。



あたしはもう何も言えず。




「ギャーハッハッハ!!いいぞ、八雲!!」

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