第27話

「…」

「…」


気まずい。

さっき告白的な事言ったけど、

でもまぁ受け取って貰えてないけど。


私、いつもどんな話してたっけ?


下を向いていた顔を前の竜ちゃんに向ける。


と、突然竜ちゃんが止まり背中に激突する。


「ったー…」


「前をちゃんと見てないからだ。

何をそんなに考え込んでんの?」


「えっと、それは…」


「菜穂が気になってる人って、どんな人なの?

あのー常連さん」


「あー…んー」


工藤くんは、アイドルグループflatのセンターです!とは100%言えない。


どんな人か…


「馬鹿みたいに真っ直ぐで、変なひと」


「え、菜穂本当に気になってんの?それ」


「どうだろうね」


私は竜ちゃんよりも前に歩く。


「菜穂待って、目にまつ毛入りそう…」


竜ちゃんが私に近づき、頬に手が当たり顔も近くなる。


「ちょっ…」


恥ずかしいから、待って…


「ストップ!」


突然私の口元に手が覆いかぶさった。

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