第32話
「待った」
「柊くん?えっ!?」
紬の手を引く千秋の顔色は真っ青で、いつもの余裕そうな顔はどこにもない。
「…もしかしなくても、柊くんってお化け屋敷無理でしょ?」
「…秘密にしてください
あー…情けねー…」
千秋は繋いでない左手で口元を抑える。
「良いと思う!そういう所があるの!」
紬は千秋の口元にある手を外して繋ぐ。
「可愛い!」
「…可愛いはちょっと」
「え?だって可愛いよ」
悪意のない紬の言葉に千秋は、渋って受け入れた。
「他の行こう!何がいい?」
「…お化け屋敷以外ならなんでも」
「うん、じゃあ…あのジェットコースターはどう?」
「ジェットコースターなら大丈夫」
楽しそうに前を歩く紬の顔を見て千秋は微笑みながら返事をした。
程々に遊び尽くし、夕方になると2人で観覧車に乗り込む。
「ここ好きな音楽が流れるんだって、何か聞きたいのある?」
「うーん、最近のはあまり聞いてないから柊くんに任せるよ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます