第27話

「どうかした?」


「ううん、何でもない」


紬は首を傾げる千秋の隣に小走りで行く。


「俺、あんまり遊園地とか行かないんだけど

アトラクション乗れるかな…」


「えっ?そうなの!?

そしたら断ってくれても良かったのに」


「それだと山本さん困るでしょ


それに、山本さんが一緒だったら楽しめると思ったから」


「えぇ!?」


紬は電車の中で驚きすぎて大きな声が出てしまった。


「すみません…」


電車から降りて、遊園地に2人で向かうと入場ゲートに既にまつりと莉多は来ていた。


「紬ー!柊くんー!」


まつりが2人に対して大きく手を振り、紬は胸元ら辺で小さく手を振る。


「お待た、ごめんね」


「全然大丈夫だから、気にしないで!

柊くんも今日はよろしくね」


「うん、よろしく」


「チケット買っといたから、これ紬と柊くんの分だよ」


「ありがとう、いくらだった?」


「えっと…」


チケット代を紬がまつりに支払っている間に、千秋の横に莉多が並ぶ。

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