※悪あがき

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「はい、じゃあ今日はここまで」


「ありがとうございました」


前方鏡張りのスタジオでのレッスンを終え、今日の練習は終わった。


一日4時間に満たないレッスンでも体のあちらこちらに想像以上の疲労が溜まっていく。


ここでの俺は誰かと会話する事もなく、ほとんどが一人だ。


そして、二ヶ月後に行われる試験で合格しなければ、その後一年後の試験まで練習生のままだ。




偶々だ。


興味があったわけじゃない。


そう、ほんと偶々…


スカウトされる名所に偶々遊びに行ってて、もらった名刺。


その後調べたら大手事務所で…


それは4月の出来事。


『一度見学しに来て』


と、言われて行ったのが、7月の上旬だった。


GWは、家中バタバタしてたし…


落ち着いてきたのかその頃だったからさ…


兄様くらいには話しておいた方が良かったか?


まだ未成年の俺は親の同意書が必要で、それこそ、筆跡を変えれば提出出来る書類を友達に書いてもらい、提出した。


ダンスと歌、それに演技のレッスンがある。

希望は出しているけれど、希望通りにはなかなか行く人はいないらしい。


勿論ウォーキングレッスンなんてものもあったりするけれど、モデルには身長が足りていないので、それはレッスンには入ってはいない。


ここ一ヶ月で辞めていった人の数ばかりが増えていく。


俺はまだ残れてはいるけれど、兄様に言われた言葉は考えさせられる。


本気で進みたい道とも違う気がするんだ…

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