太陽の下
第29話
翌朝、昨日の事を思い出して顔を右手で覆う。
「昨日、話したばかりの人に光輝の事を話すし、そのまま寝ちゃうし…最悪だ」
携帯の画面を点けると7時50分頃だった。
昨日、明日迎えに行くからって…
どう迎えに来るの?あの人。
ベッドからモゾモゾと起き上がって、スリッパを履いて寝室のドアを開ける。
「んー…洗濯でもやろう」
洗顔して、パジャマを脱いで着替えそのまま洗濯機に入れる。
「朝ご飯は…」
いつもと同じく紅茶を淹れて飲もうとパックが入ってる瓶を取り出す。
その横にはいつも光輝が飲んでいた珈琲豆が入った瓶。
「こういうのがダメなんだって、残しておくからダメだって」
だけど捨てられない。
記憶だって消したいわけじゃない。
会いたい…そう思ってしまうから…
ピンポーン。
チャイムが鳴ってインターフォンを取ると…
「えっ!?百瀬さん…」
ドアを開けると「よぉ。」と落ち着いた色でまとめられた私服姿で立っていた。
「あの、何故ここがわかったのでしょうか?」
「アホか。昨日ここで解散してるんだし、矢島ってそんなに多くもないだろ」
「なるほど…。あ、ごめんなさい。
私朝食中で洗濯物も今かけたばかりで…」
「あっそ。じゃあどっかで時間潰すか。
なんかファミレスとかある?」
「えっと…そんなに近くにはないかと」
昨日のお礼もあるし、「よかったら…」
と家に招き入れてしまった。
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