第14話
アラブの石油王であり資産家で仕事仲間でもある私の友人、ムハマドに会いに行った。
ムハマドは自身が建てたつい昨年完成したばかりの高級ホテルの一室にいた。
「やあ泰生、元気だったかい?」
ムハマドは豊かな髭を蓄えた故郷ドバイ愛のある気さくな男だ。
彼は日本の文化に興味があるらしく、
私が日本が誇る古都・京都の出身だということを告げると是非とも舞娘に会わせてくれと頼みこまれたこともあった。
「泰生、日本は今、春だろう?
京都は桜が綺麗なのだろうな」
「ああ」
「泰生、君は日本男児なのだな。男は黙って背中で語る…という」
「そ、そうだろうか。
こちらはいつも変わらず私に理想像を見せてくれるな。
晴れた空に、綺麗な海。
世界で一番技術がすすんでいる都市」
「理想か。
そうだ泰生、君に紹介したい女性がいるのだ。君の理想に叶うかは判らないが、なかなかいい歌を歌う」
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