第3話

リビングのドアを開けて部屋の中を覗き込んでみると、いつも通り彼らがいた。




白いシャツに、紺とシルバーのストライプのネクタイに、グレーのズボン。




1人はキッチリ、もう1人は緩く着こなしてる。




「おはよー。涼、健」




部屋の中に入った私は、ソファーに座ってテレビを見ていた2人に声をかけた。




「あ、起きたんだ?おはよう、祐希」




そう私に声を掛けてきたのは、篠田 涼(シノダ リョウ)




髪の毛はサラサラのダークブラウンで、目はパッチリ二重で、鼻が高くって、小顔で……。



もう女の子に間違われるくらいに可愛い。



それに頭も良くて、運動神経もいい。



おまけに性格も優しくて、紳士的で……本当に王子様みたいな人。




「遅せぇよ。俺まで遅刻するだろ」




そう言ってきたのは、樋山 健(ヒヤマ タケル)




脱色した金髪の髪の毛をツンツンにセットして、ピアスもいっぱい付けていて……見るからに不良っぽい。




それに健は口が悪くて乱暴者だから、皆から“魔王”って呼ばれてる。




でも、本当は人一倍正義感が強くて人一倍優しい。




涼、健、そして私。



新城祐希(シンジョウ ユキ)の3人は、幼、小、中、高と同じ学校で家もお隣同士の幼なじみ。




高校一年生になった今でも、毎朝私の家に集合して3人で通学してたりする。

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