第30話
しかし、目を開くと埃が舞っていた。
妖怪は1匹もいない。
「えっ??」
目の前には燃えるように輝く神々しい1羽の鳥。
赤い鳥は一瞬で人間に変わり、羽だけを残した。
目を離せない容貌。
燃えるような赤髪の赤い瞳。
歳は同じくらい。
目が離せない存在感。
この人は私を助けてくれたの?
この人がお母さんが言っていた真実を教えてくれる人。
「封印を解いたのはお前か?」
赤毛の男はそう言った。
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