第31話

「何突っ立ってんの。めめ子も座れよ。」





そう言われ素直に頷くとももちゃんの隣に座る。………ももちゃんのおうちでお世話になるんだから……いい子にしないとね。




あー、この時間はいつもマミーのいれたハーブティーを入れながらテレビを見てたな。





でも、もう出来ないんだ。






だって……私が……………





2人を殺しちゃった。私のせいだもん。




「……何考えてんの?」






「え?」ももちゃんの方を向くと、本を閉じて私の顔を覗き込んでいる。





「んーん、何も考えてないよ。ちょっと眠くて。」





「嘘言うな。……最近寝れてないんだろ。クマが酷い。」




流石ももちゃん。……お見通しだ。ふたりが死んでから、眠っていてもずっと夢を見る。




ふたりが私を呼んでる。「助けて。痛いよ」そう泣いているの。





でも、私はその場にいなくて……ふたりはたくさんの血を出していて……




2人は「妃芽が死ねば良かったのに」そう言って崩れ落ちる。

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