第26話

「で、話はズレたけどこうしようか。過去の映像で翔子の身内や親しい友人の動向を探る」


「レイ……そんなことできるの?」


「ああ。俺たちは死神だからな。そんなの容易い」



死神ってわからない。


御伽噺では死神って怖い存在だと思ってたのに、実際の死神はこんなに可愛い子猫の姿してるし。



「じゃあまずは死後直後の病院で眠ってる翔子と母親の場面からいこうか」



死後直後の私とお母さん……


私は一体どんな風に死んだんだろう。


お母さんは悲しんだりしたのかな。


取り乱したりしたのかな。


それとも表情を変えずに目の前のことを受け入れたのかな。

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