第36話
ずっとずっと指だけで、私の中を動く。
もう‘そういうポイント’を分かっているらしい煌は、そのポイントをわざと外し。
けども、かすかにそのポイントにふれてはいるから、変な感覚にどうにかなりそうだった。
「ああっ―――」
焦らすだけ焦らし、ピンポイントにそこに指先を当てられた瞬間、私は悲鳴をあげた。
水のような音が、聞こえ。
私の耳もどうにかなりそうだった。
「やっぱいいな、その声⋯」
声?
また焦らしを再開させる煌の指先。煌は指を音を出しながら抜くと、寝転んでいるままの私を起こし、ベットの上へで座っている煌に跨ぐ形になった。
また指を焦らすように入れられ、反対の手は服の裾からブラジャーのホックを外し、胸を包む。
痛みは⋯ない。
ないけどこれは―――⋯
「すげぇ気持ちよさそう⋯」
乱れる吐息⋯。
「いや⋯⋯っ⋯⋯、いやあ⋯」
「嫌じゃねぇだろ」
「んんッ―――⋯、やめて⋯!」
「気持ちいいくせに」
焦らすのを辞めたらしい煌は、ピンポイントをずっとさすり続け。目が見開くほどのその感覚に私は首を振りながら煌の肩部分に顔を埋めていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます