「慣れてるね。行きつけのBARなの？」

田中くんと松本くんは頷いた。

「2.3年前に偶然、紘と再会したのがこのBARなんだ。それからたまに会うのはいつもここなわけ」

なるほど……

「で、俺は転勤でこっちに戻って来たんだ」

転勤。

たしか田中くんは中学卒業と同時に大阪に引っ越してしまった。

「大阪弁は釣られるの？」

「釣られる釣られる！焦るよ！」

楽しそうに田中くんは笑ってた。

なんか懐かしいな。

「愛未。どうしたの。黙って」

「………いや」

田中くんにまで見られると変に緊張する。

「懐かしいなって……嬉しくなったの」

田中くんは少し微笑んだ気がした。

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