第29話

父を部屋に戻すと、茉莉花と春樹の部屋に行き、「もう大丈夫だよ。」と、声をかけに行く。





茉莉花は、私の足を見て泣いた。




近くにあったティッシュで足を拭くと私に抱きついて大きな声で泣いた。




私は、彼女を抱きしめて、大丈夫だよ。と撫でた。





春樹は、「俺、男なのに…弱くて……ごめん。」そういう。





「ねーちゃんは大丈夫だから。明日も部活でしょ?早く寝なさい。」




そういうと私は春樹の部屋を出た。




私も本当は…怖い……でも、2人を守らなければいけない。





父は本当は悪い人ではないから。





その夜、日向から電話が来ることはなかった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る