第26話

そそっかしい茉莉花は、よく物を割る。





茉莉花がまたやったな…と思って、リビングに行こうとしたら、そうではないことがわかった。





テレビの方を見ると、テレビが割れている。




ソファに座る茉莉花は震えていて、少し離れてお茶を入れようとしていた春樹もお茶を落として、座り込んでいた。





「どうしたの!?」





そういうと、2人とも私に駆け寄ってきて、私の後ろに隠れた。





テレビを割ったのは父だと分かった。




茉莉花はいつも明るく、喧嘩をしても言い返してくるような子だ。




春樹は男の子で生意気。でも、まだ中学生だ。突然変貌した父親が怖くて仕方がないのだろう。



2人とも縮こまっていて、震えている。





「大丈夫だから。上に上がってて。」そういと、2人は部屋に戻っていった。

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