第6話

「師匠あのね、今日はあれ言ったらアカンですわ、間が悪すぎますわ」


「何や、マネージャーのお前まで説教すんのか・・・

 三十年やってきたけど、こんなけったくそ悪い日知らんわ、ほんま・・・」


「師匠今おいくつで?」


「三十三や!」


「えっ、年下?老けすぎ!三歳からこの世界にいるんですか?」


「いるよ、今、老けすぎって言わんかったか?

お前はいくつなんや?」


「65キロです」


「体重ちゃうわ!なんでこの流れで体重聞くねん、年に決まってるやろ年に・・・

で、いくつやねん?」


「上は130で下は82ぐらいです」


「なんやねん上とか下とか、血圧か!

 年はいくつやと聞いとんねん!」


「今年60になります、母が」


「お前はいくつやねん、お前は・・・」


「上は160で・・・」


「もうええわ!

 数字変わっとるし、血圧上がったんかい・・・」


「三十五歳です」


「言うんかい! 

 三十五?

 若っ!

 くそっ全然見えんやん・・・」

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