第30話
「流雨がお前を気に入ってるらしい」
「な、なんで、」
「お前がザリガニの事を知っていたから」
知っていたから?
「このまま昨日みたいに酷い扱いが嫌なら、ザリガニ好きだって嘘ついとけ、そうすれば流雨は酷いことはしない…」
ひ、どい、ことって…
「キス、された、のに」
「俺からも言っとく、軽いのにしてやれって」
「されたくないっ…」
「廻されるよりいいだろ」
そういう問題じゃない…。
あんな、あんなキス、
もう、
「も、やだ……」
涙が止まらない。
ザリガニを知っていたからお気に入り?
なんなの、それは。
昨日みたいな酷いことをされたくないならザリガニが好きだって嘘をついておけってこと?
「嘘をついても、ずっとキス、されるの…?」
「…」
「彼女ってなに…」
「…」
「ありえないっ……ここからだして……」
「…」
「助けて──…」
「…」
「ここから…」
「…わるい」
「ゆうり、さ、」
「俺も一応、チームの一員だから」
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