第32話

「ごめん、遅くなった」


「もー!遅いよ〜!」


「悪ぃって、向こう事故ってたんだよ」



待ち合わせより10分ほど遅れてきた裕太と、潤くん。



「ごめん遥。暑かっただろ?」


そう言って、私にヘルメットを渡す、本人はノーヘルの裕太。



「ううん、大丈夫」


これぐらいの暑さ、何ともないから。

もっともっと、暑い時期はあったから。




「本当に行ってもいいの?」


「うん、もう話は通してあるから」


「そっか」


「一応初日は、挨拶しないといけない決まりにはなってるけどな。大丈夫だよ、いい人達だから」



⋯挨拶。

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