第27話

「裕太が気持ちよかったなら、良かった」



私は裕太の腕の中でクスクスと笑った。




「俺、遥のことマジで好きかも⋯」


「え?」



急にどうしたの?



「遥は? 俺の事好きになった?」



そう言われて、戸惑う自分がいた。

裕太と付き合った時は、お互い好き同士では無かった。


そんな裕太が、私の事を好きと言い。



好きかと聞かれれば好き。

でもそれが恋愛感情なのか、分からなくて。


好きじゃないと言えば、優しい裕太が傷つくのが目に見えているから。



「うん」



嬉しそうに笑う裕太は、私を強く抱きしめた。

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