第30話
家になにか用だろうか?
おばあちゃんの知り合いとか?
「は、はい、そうです」
「縁ちゃんの言ってた通り可愛らしいわねぇ」
ゆかりちゃん···、私のおばあちゃんの名前を言うってことは、やっぱりおばあちゃんの知り合いらしい。
「うちの薫と同じ学校なんだってねぇ」
にこにこと、シワを寄せて笑う女性。
うちの薫?
それって、
「あの···、満子さんですか?」
昨日おばあちゃんが言っていた『満子』。薫のおばあちゃん···、らしき人。
「あらやだ、知ってたの?」
薫の笑った顔は見たことないけど、この人はよく笑う人だと思った。
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