第7話

どうして私の名前を知ってるの?

初めて会ったのに。

初対面のはずなのに。



「お前に何かあったら、ばーちゃんが心配するからな」



ばーちゃん?




ますます意味が分からなくなる私に、薫は「早くしろ」と低い声を出した。

それに怖くなった私は、まるで男に従うように自転車に乗ることしか出来なくて。

不良そうだし、逆らったら殴られるかもしれない···。




「あの···」



薫には捕まらず、自転車の所に捕まりながらサドルをこぐ薫に話しかけた。

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