バス停

第2話

「大丈夫か?」


見ず知らずの人にそう言われたのは、この土地に来て2週間ほど経過した頃だった。

彼の第一印象は日焼けをしているのか肌が普通の人よりも黒く、体つきがいいということだった。


男らしい顔つきで、声も低い。



私と歳が二つも離れていない。それが分かったのは、彼が私と同じ学校の制服だったからだ。



「あんた、川瀬んとこの孫だろ?」



川瀬···。

私の祖父母の姓を言った彼。


ベンチに腰掛け項垂れていた私に声をかけてきた彼の名は分からないが、おじいちゃんとおばあちゃんの知り合いだという事は分かった。

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