第27話

首を横にふる私は、「戻らない」と口にする。




「どうして?」


「雅さんから聞いたなら、知ってるよね?東先生のこと。 世那さんなら、瀬尾頼っていう人も調べたでしょ?」


「その2人から逃げるために、戻らないの?」


「世那さん⋯」


「だったら、安心していい」


「え?」




安心?


なにが?




「東は潰した、もう二度と陽向の前には現れない」


「え⋯?」


「瀬尾頼についても、問題ない」


「あの⋯」


「瀬尾頼は、俺達側についたから」




世那の言っている意味が、よく分からない。

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