第30話

勝手に距離を置き始めた私に気づいた里奈は、


「またしょーもないこと考えてんのやろ、もっと自分に自信持てーい!」


「でも、私は里奈と違うから・・・」


「あほぅ、当たり前や、奈菜香は奈菜香や!

奈菜香には奈菜香のええとこがあんねん。

だからうちのたった一人の親友やねん!


分からんか?


奈菜香がそばにおるからうちはいつもおもいきりできんねん・・・


うちかってほんまはいろいろ恐いねん・・・


奈菜香がいつもうちをちゃんと見てくれてるから・・・

そばにおるのを知ってるから無茶できんねん・・・」


「りぃなぁー」


涙があふれでる・・・


「わー、泣くなもう・・・」


「里奈が泣かしたんやー、

でもこれはうれし涙やからおもいきり泣いてええねん!」


「ほうかー・・・」


「何や、里奈も泣いてるやん!」


「えっ、なんでやこれ?

とまらへん、なんでや?

でもなんか、めっちゃええ気持ちや・・・」

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