第二章 弓弦の願い
その頃。
「あー!つっかれた~」
黒妖集たちは自分たちの屋敷へと戻っていた。
理久はだらんと寝転びながらそう言う。
「ちょ、理久!そこ邪魔だから!もう、何で俺はいつもいつも荷物運びなんだ…?」
朔弥は溜め息をつきながら、また重たそうなダンボール箱を運んでいる。
そんな中、劾は窓の外をじっと見ながらこう呟いた。
「光の力…」
劾はそう言うとにやりと笑いがこぼれる。
「面白い」
劾は何やら何かを企みながらそう言った。
それが何なのか、今この時点ではわたしたちはまだ誰も分からなかったのだった。
桜の紋 霧雪夜子 @yoruichigo_15
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