第7話

「まぁ、それくらいは知ってるよ。でも、あんな狂ったように推すようなファンとかではないけどね」



「狂ったって…。あははっ、おもしろ」



朔は、一瞬ポカーンとするとおなかを抱えて笑い出した。

これは事実よ。あの女たち頭おかしくなってるわよ。



「あー、おなか痛い。…暴走族知ってるってことは、俺以外の暴走族メンバーがこのクラスにいるのも知ってる?」



知らないはずないじゃない。あなたたちと接触するために来たんだから。



東雲涼しののめりょう 幹部。総長の次に頭が冴えている、いわゆる秀才。



橘伊織たちばないおり 幹部。いつも落ち着いているようだが、本当は狂気的な思考回路で怒らせると一番怖いと言っても過言ではない。



天野瀬詩音あまのせしおん 幹部。中性的で、かわいい系男子。喧嘩の時は恐ろしいほどキャラが変わるらしい。



そして、最後に総長。柊怜央 冷酷非道で悪いうわさが後を絶たない。まぁ、この噂にも何か裏があるんだろうけど。



ってところかな。なんて口が裂けても言えないので、



「幹部と総長がいるって話は聞いたよ。名前とかは詳しく知らないけどね」



「黒狼メンバーの名前知らないんだ。めずらしいね」



「そう?まぁ、全人類が知ってることってわけでもないし。知らない人も一人や二人いるのよ」



「あははっ、それはそうだ」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る