第5話

「このクラスに転校してきた、九条香澄です。よろしくお願いします」



教室がざわつく。

そりゃ、黒髪のふつーの高校生来たらびっくりするわな。



「九条の席は、廊下側の列の後ろだ」



そういう時って、だいたい窓側じゃないの⁉

チッ、愁も気が利かないわね。



「九条香澄ちゃんで、あってる?俺は、霧島朔きりしまさくだ。朔って呼んでね」



あー、やっぱりさっきの発言取り消し。愁はこれが狙いだったのね。



「よろしく、朔」













――初めまして、黒狼の幹部霧島朔くん。



黒狼幹部、霧島朔。

確か、情報系を担当してるハッカーみたいな人だったかな。人間観察も得意みたい。



さっそく、幹部と接触できるとは。ナイス、愁。

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